yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

「棒しばり (ぼうしばり)」in 第27回上方歌舞伎会[国立文楽劇場歌舞伎俳優既成者研修発表会]第一部@国立文楽劇場8月24日

こちらは芸達者が揃っていた。演者は以下。

次郎冠者   中村翫政
太郎冠者   片岡佑次郎
大名     片岡千次郎

中でも『『菅原伝授手習鑑 』で三善清行をしていた中村翫政の次郎冠者がよかった。『手習鑑』でのあのユーモラスなセンスが生かされていた。さすが翫雀のお弟子さん。一層笑いの演技を磨けば、大阪の客にも大受けになるはず。片岡佑次郎さん、片岡千次郎も危なげない。そればかりか狂言のアダプテーションであるこの演目を余裕を持って演じていた。以前にも演じたことのある狂言なのかもしれない。チームワークに綻びがないのは、長年にわたる同志だからかもしれない。なんとしても御曹司たちに負けないだけの力量を持つようになって欲しい。そうすれば自ずと華も生まれてくるだろう。

2年前の8月、勘三郎、三津五郎の「追善公演」で演じられた「棒しばり」。次郎冠者、勘九郎、太郎冠者を巳之助だっった。双方のお父様たちの追善ということもあり、気迫のこもった舞台だった。この研修生のユニット、まだ御曹司のものに張り合うだけの舞台にはなってはいなかったかもしれないけれど、それでも明るい未来を予感させる舞台にはなっていた。